今日は夕方ほんの少しだけ、母を父に任せて出かけてきました。
非電化区間の主 Canon EOS-1Ds Mark III / EF100-400mm f/4.5-5.6L IS USM 1237D 2009年1月28日(水) JR播但線にて(後追い) 天気がいいので長谷駅俯瞰をしようかと思いましたが、そのまま北上して大福トンネルへ。 播但線には4つのトンネルがありますが、一番長谷よりの「真名谷トンネル」は開通後に改良されたのか断面積が大きいのが特徴。 生野→長谷間の1番目「伯耆トンネル」は昭和初期の線路切り替えに伴い新設され、断面積も大きめです。 残る生野トンネルと大福トンネルは明治期の開業当時のままで今も使われています。 明治の車両に合わせた小断面が特徴ですが、ポータルが長方形に切り出された石で造られているのも特徴です。 以前、朝来市の職員の方に伺った話ですが、石造りのポータルは大変珍しいものだそうで、近代化遺産を調べておられる専門家が遥々訪ねてきたことがあるそうです。 播但線沿線では生野鉱山等の近代化遺産が注目されていますが、播但線には現役で使用されている明治の近代化遺産が存在するのです。 こちらももっと注目してほしいですね。 「エーデル」のような車両を使って、列車内から明治遺産生野・大福トンネルを潜り、その小さな断面積を実感できないかな~。 姫路~和田山間か姫路~豊岡・城崎間に観光列車を設定し、播但線沿線の近代化遺産・観光地を巡るも良し、トンネルの小ささを自分の目で確かめるも良し・・・、面白そうじゃないですか? 大福トンネルから出てくる普通気動車(上)と特急「はまかぜ4号」(下) 車両の屋根がトンネル天井すれすれなのがよくわかる Canon EOS-1Ds Mark III / EF100-400mm f/4.5-5.6L IS USM 1236D(上) 4D(下) 2009年1月28日(水) JR播但線にて 大福トンネル内部は生野→長谷で上り15パーミル勾配(1000m進んで15m上る勾配)、生野トンネルは新井→生野で上り25パーミルの急勾配。SL時代は機関士・機関助士とも、トンネル内では煙と熱気、燃焼ガスに巻かれ、相当な重労働だったことでしょう。 実際、昭和34年4月には生野トンネル内で機関士・機関助士が煙に巻かれて窒息、生野駅を通過して下り勾配を暴走。 推定100km/hで大福トンネルを通過。真名谷トンネル入口でカーブを曲がり切れずに脱線転覆するという大事故が発生しています。 和田山から入線したこの列車は、溝口駅まで団体客を迎えに行く臨時回送列車であったため、亡くなったのは豊岡機関区の機関士・機関助士の2名でした。 播但線全通100周年のイベントで出会った方から事故現場の写真をいただきましたが、機関車は横倒し、客車も前3両が大破しています。 救援列車は和田山から入線したため、上の写真の鉄橋上に停車している写真もありました。 播但線生野超えと、同区間に点在するトンネルは昭和47年9月いっぱいでSLが引退するまで、機関士・機関助士を苦しめ続けたんですね。 鉄道ファンなら上の写真に写っているのが何の標識かはご存じでしょう。 「銀の馬車道」公式HPからお越しの方は一般の方がほとんどですから、ご説明いたします。 これは「勾配標」、ここから下り・上り何パーミルなのかを運転士に知らせるための標識です。 写真は生野方から撮影したものです。 支柱の手前に打たれた白地の腕木は右下を指し「18.0」と表記されています。 上り列車から確認できるように設置されているのですが、これが表わすのは、上り列車に対し 「ここから18.0パーミルの下り勾配が始まる」 という意味です。裏は黒く塗られています。 もう一枚黒地の腕木が水平に打ってありますが、これは反対からやって来る下り列車への勾配を示すもので、裏に回ると白地に「L」と表記してあります。 意味は、下り列車に対し 「ここからレベル(水平)」です。 ちなみに上り勾配が始まる箇所には右上・左上を指す勾配標が設置されています。
by 95219522
| 2009-01-28 20:41
| 播但線
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Comments(2)
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うてきなぷりぱ
at 2009-01-30 22:51
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お疲れさまです。一般の方向けの心使いをされるなんて流石ですね、頭が下がります。私のブログもなんとか地元の発展に寄与したいのですが、いかんせんレベルが低くまだ力不足はいがめません。貴ブログは銀のの馬車道HPのリンク集にも掲載されてますね。
もはや趣味の域を超えてますね。益々のご活躍を祈念いたします。 今回ご紹介された明治の遺産が寺前以北の電化を阻んでいるのも事実のようですね。
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95219522 at 2009-01-31 08:45
>うてきなぷりぱさん
いつもありがとうございます。 鉄道ファン以外の方への配慮ですが、こういうことで一人でも多くの方が鉄道に興味を持ってくれれば・・・なんて考えてのことなんです。 >もはや趣味の域を超えてますね。 いやいや、私自身は勝手気ままに“趣味”としてやってるつもりですよ(笑)。 しかし、紹介していただけることは、本当にありがたいと思っています。 それと、寺前以北のトンネルが電化のネックになっていることは確かです。トンネルだけでなく、現行のルートで電化すること自体、難しいのではないでしょうか。 地元の方には反対される意見かもしれませんが、ローカル線はいくら背伸びしてみてもローカル線です。 電化するより、ローカル線の魅力を楽しめるような観光列車を運転して、地元と連携する方がいいと思います。 京阪神からも近いですし、県の観光事業としてしっかりPRすれば・・・。 これは単なる夢でしょうか(汗)。
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